大きさ 音量は吠えろクーガ以上 しかし感度 音質は サンヨー DJ5000

74年頃に発売されたかと記憶するサンヨーの大型3バンドです。 同社はラシーバという高性能トランシーバー子機を持った相当に力の入った3バンドを出すものの、市場にはそれ程受け入れられず、しからばヒットした吠えろクーガに対抗する大型、大音量ではどうかとこのモデルを出します。 価格は確か￥21800で可成り高めでした。 価格が上がった理由の一つがこのサイズで、大柄な吠えろクーガよりも高さが有ります。スピーカーも12cmウーファーと6cmのトウイーターという2ウェイ。更に凝っているのはウーファーとトウイーター用に別々のアンプが有って、特に低音部にはポータブルではこのモデルと吠えろクーガにしかついて居ない大型のパワートランジスタがついて居ること。これで合計3.5Wの大出力を出すという物でした。正に物量投入型だった訳です。 この個体は、汚れ多め、電池蓋欠品、アンテナ先端欠品、トップパネルのスイッチ全て動かないという初期状態でした。 例によって電池蓋はプラ板(3mm厚)で自作、アンテナ先端はRAJISANの物を流用、トップパネルのスイッチはパーツクリーナーで洗浄後に接点復活剤塗布等等手を加えて、全て動く様にはしました。残念乍らタイマーは動作するかと思ったのですが、テンプ機構が滑って直ぐに切れてしまいます。 音は確かに物量を投入しただけあって、可成り迫力が有ります。ボリュームを上げると凄い音量ですが、ゲインが後半に急に立ち上がるので、通常の使用で12時位2回す必要があります。この意図は良くわかりません。繊細さは余りありませんね。 外観はまずまずですが、向かって左のバンド懸けのプラ部品が欠けて居ます。自作の電池蓋は丈夫で外れませんが、厚みがありすぎた様です。 全体的に迫力ある音が印象的ですが、必ずしも感度が良くない。 FMよりもAMの方がクリアで良い音に聞こえるのも不思議です。 ACコード付き。 ここからは爺いの独り言 結構珍しく、修理にも手間が掛かりました。でも、今時この様な過去の遺物の様な大型3バンドに興味を持つ人はどれくらいいるかしらんと心配になります。 同時に出している程度の良いブルーの吠えろクーガも中々売れないし、矢張り物価高騰は爺さん達の懐を直撃している感じです。